(書評)『謎解きはディナーのあとで』読書が苦手な人にもなじみやすい!シンプルなミステリー短編集。

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2025年4月よりアニメ版もスタートする『謎解きはディナーのあとで』

  • わたしの趣味に合っているかな?
  • 興味があるけど買って後悔しないかな?
  • 読み始める前に少し詳細を知りたい。

あなたのそんなギモンに応えるため、月に10冊以上小説を読む私が書評をまとめてみました。

ネタバレしない範囲でまとめているので安心してください。

この本をひとことで表すと、
読書が苦手な人でも楽しく読める、テンポのいいミステリー短編集

読んでみようかな…なんて悩んでいる人はぜひご参考に!

要するにどんなお話?

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テンポのいい短編ミステリー小説。

どんな難事件も謎の執事・影山があっさり解決!

ミステリー初心者でも、もっといえば本が苦手な人でも気づけばサクサク読み進んでいる一冊です!

さぁ、あなたも名探偵・影山と一緒に犯人を見つけよう!

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あらすじ(ネタバレなし)

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櫻井翔・北川景子主演でドラマ化も!
フジテレビ・オン・デマンド ウェブサイトより

警視庁国立署に勤める若手刑事、宝生麗子。

一見どこにでもいそうな刑事だが、その正体は日本を代表する名門財閥のご令嬢。

今日も麗子は身分を隠して国立市界隈で次々と起こる難事件に挑む。

  • 室内なのに靴を履いたままの死体。
  • 未開封のワインに仕込まれた毒。
  • 目撃者の証言が食い違う犯人像…。

担当する事件が”迷宮入り”してしまいそうな危機にあって、いつも彼女を救うのは宝生家に使える謎の執事・影山。

”この程度の真相がお判りにならないとは、お嬢様はアホでいらっしゃいますか?”

彼が執事らしからぬ”暴言”を吐く度、なぜか事件は真相に向かっていき…。

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厳選3ポイント!『謎解きはディナーのあとで』はここがいい!

ここからは、わたしが『謎解きはディナーのあとで』を読んで感じたこの本はここがいい!ポイントを「3つ」紹介していきます!

①タイパ重視!テンポの速い展開が心地いい。

『謎ときはディナーのあとで』の特徴はストーリーが進むテンポの良さです。

ムダに細かすぎる情景の描写や周辺キャラクターの詳細な心情分析などは極限まで削られています。

事件があって、麗子と風祭警部がさんざん悩んで、影山がスパッと解決!

そんなシンプルな展開が心地いいミステリーです。

1章あたり30分くらいで読めるからタイパもいいですよ!

②登場人物のコミカルな対比が楽しい!

この物語の主な登場人物は3人。

自信満々の風祭警部。令嬢らしい高貴さとは真逆の麗子、そして謎に包まれた執事・影山…。

キャラの立った3人の掛け合いは、よく練り上げられたコントを見ているような軽快さと愉快さがあります。

発売から14年経った今でも新章がアニメ化されるのも納得ですね!

③当たりそう…でも当たらないトリック

影山が指摘する事件のポイントはどれも「言われてみればそうかも!」「なぜ気づかなかったんだ!」と自分にもツッコミたくなる内容ばかりです。

わたしも麗子のように「べ、べつに、そんなこと気づいてたし…(恥)」と強がりたくなる場面が何度あったか…?

影山が真相を語りだす直前、ぜひページをめくる手をいったん止めてあなたなりの推理をしてみてください。

今度こそ影山より先に犯人を当ててやるぞ!と振り返ってみるのも楽しいですよ。

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とろすけの好きなシーンはここ(ネタバレなし)

麗子から事件の詳細を聴いたときの影山の最初の一言ですね。

こいつ次は何を言うんだろう?的なワクワク感があります。

  • “アホでいらっしゃいますか?”
  • “お嬢様の目は節穴でございますか?”
  • “んで?わたくしに謎を解けと?”

普段は冷静で忠実な執事が、犯人が分かった時だけちょっとだけ嬉しそうに麗子にあびせる暴言の数々…。

言い方は丁寧なのに切れ味バツグンな物言いは何とも気持ちいいスッキリ感がありますよ!

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読後評:とろすけの感想

ちょっとしたスキマ時間でもライトに楽しめる一冊でした!

1章あたり50ページ前後の短編集ですので、読書が苦手な方でもハードルは高くありません。

ちなみに章立てはこんな感じです
 *(  )内はページ数

  • 第一話 殺人現場では靴をお脱ぎください(49)
  • 第二話 殺しのワインはいかがでしょう(53)
  • 第三話 綺麗な薔薇には殺意がございます(55)
  • 第四話 花嫁は密室の中でございます(57)
  • 第五話 二股にはお気をつけください(55)
  • 第六話 死者からの伝言をどうぞ(63)
  • 番外編 宝生家の異常な愛情(10)

もちろん短いからと言って、内容が淡泊だとかトリックがショボいなんてことはありません!

届きそうなのに届かないトリック・犯人像がしっかりと作りこまれていますよ。

犯人を示す、作りこまれた伏線にあなたは気づけるか?影山との推理勝負をするつもりでお楽しみください。

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とろすけ

月に10冊以上の小説を読む読書家サラリーマン。

本業は製造業のITエンジニア。

好きな作家は辻村深月と恩田陸。

おすすめは
『かがみの孤城』
『琥珀の夏』
『蜜蜂と遠雷』
『君の膵臓をたべたい』など。

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